製麺所直伝!ラーメンの麺の選び方:醤油編 | 1玉45円からの製麺所

製麺所直伝!ラーメンの麺の選び方:醤油編
2020.2.12

ラーメンブームは昔も今も健在で、ラーメンを食べない日はない!というくらい私たちの食生活に根付いています。毎日というのは大袈裟ですが、バリエーション豊富なラーメンは、味を変え、麺を変え、スープを変えたらまるで別物!
なので毎日でも食べられてしまう魅力いっぱいのメニューといえるんですよね。

今回は「ラーメンといったら醤油ラーメン!」そんな醤油ラーメンをこよなく愛するみなさんに向けて『醤油ラーメンに合う麺』をメインにご紹介します!


醤油ラーメンに合う麺を厳選!


まず醤油ラーメンは最近ですと「東京醤油」というカテゴリーがあるくらい清湯系が物凄い勢いで流行っています。
東京醤油ラーメンについては後ほどお話ししますが、主流としては低加水の麺、もしくは加水率が中くらいのもので麺の味がしっかりするようなものが一般的です。現在はこの2パターンが多くなっています。

3種類のオススメ麺とは?

太陽食品のNB麺から厳選するなら、3種類が候補となります。
ズバリ商品名でいいますと【生中華麺 E細】【生中華麺 光】、そしてまだラインナップにはない新しい商品で【全粒粉の細麺】というところです。
E細麺は2種類の小麦と卵白を使った固めのストレート麺で、白い麺が醤油のスープを引き立てます。
光は食感やこしにこだわったストレート麺で、黄色みがかった麺が食欲をそそります。
新たに加わった全粒粉の麺は低加水の麺なので、喉越しと歯切れのよさが特徴!さらにスープの持ち上げがよくなるような設計にこだわっています。
これら3種類とも粉の特性が違いますので、それぞれ食べ比べてみてもおもしろいと思います。

麺の加水率がラーメンの仕上がりを左右する?

加水率については先ほども少し触れましたが、そもそも加水率って何?という疑問がある方もいるかもしれません。簡単に説明しますと、麺を作るときに「小麦粉に加えられる水分の割合」のことです。
一般的には加水率の標準を30~35%としていて、これを基準にして超えれば多加水麺、下回れば低加水麺と分類されます。
醤油ラーメンには低加水の麺、もしくは加水が中くらいの麺が適しているとお話ししましたが、なぜなのか?
その理由は…低加水麺がもつ特徴にあります。
それは
・水分量が少ないためスープを吸収しやすい
・スープとよく絡む
・麺に小麦粉の味が反映される
というもの。
醤油ラーメンといえばあっさり系をイメージする方が多いですよね?そんなスープの特徴を生かして麺の味を残しつつスープと絡むこと。そしてあっさりの中に濃厚な味わいを実現させるのが低加水麺の特長です。
スープを吸収しない醤油ラーメンはどことなく素っ気ない味になってしまいがちなので、スープと麺の絶妙なコラボを可能にするために低加水麺オススメなんです。

「東京醤油」ってどんなラーメン?


「東京醤油」は有名店さんが台頭して、最近ではネットでもよく目にするようになった醤油ラーメンの清湯系のことを指しています。スープが醤油ベースなのは変わりませんが、醤油と麺の上にのせる油のバランスがポイントなんです。とにかく油の量がすごく多くて、昔だと20cc程度だったのが30~40cc、多くて50ccくらい入れています。なので人によってはオイリーなイメージもあるラーメンかもしれません。
でも食べてみると不思議なくらい油っぽさを感じない…どちらかというとさっぱりしていると感じさせるほど。まさに新たなジャンルのラーメンと言えると思います。

オイリーなイメージを吹き飛ばす技とは?

東京醤油ラーメンがオイリーさを感じさせないのには技があります。
それは合わせる返しの醤油の塩分がちょっと高かったり濃くなっているのがポイントで、それが油っぽさを消しているんです。
この工程を業界では「切る」という表現をしていて、醤油の濃さを調整して油っぽさを払拭しています。
特徴として油が多いので腹持ちがよく風味が強いなどがあって、盛り付けの美しさも相まって人気があるのだと思います。

醤油ラーメンに合う麺とPB麺!

醤油ラーメンには低加水の麺が主流といえますがそれは絶対ということではなく、トッピングや醤油の濃さによって麺の選択肢が広がります。また合わせる麺の色みでもラーメンの印象がガラッと変わるので、白いほうがいい、もしくは黄色いほうがいいという2パターンの要望が多いです。
また醤油ラーメンといっても昔ながらのオーソドックスなタイプから、お肉がいっぱいのっているような肉盛り醤油そばなどいろいろです。醤油ラーメンだからといって一括りにはできません。トッピングによっても麺の選び方は変わってきますので、ラーメン1杯をトータルで考えて麺を選ぶのが大切だと思います。
同じ低加水の麺でもちょっと太めが好ましいケースもあれば、細麺というよりかは中太くらいの太さの麺が適している場合もあります。上にのせるトッピングや醤油の濃さで我々が提案する麺も変わってきますので、全てひっくるめてベストな麺を選びましょう!
弊社のNB麺とオリジナルPB麺の両方を選択肢にして、その都度希望をうかがいながら最適な麺をご提案させていただきます。

PB麺で奇跡の一杯を生み出す

完全オリジナルのPB麺はこだわり重視で完成させていきます。
麺に使用するすべての素材はもちろんのこと、加水率や麺の太さにまでこだわって試作を繰り返し、醤油ラーメンの麺としての1番の形にたどり着くまでがPB麺づくりの醍醐味です。
コスト面では少々お高くなることもありますが、独自の麺でスープやタレとの調和を成功させ、奇跡の一杯を生み出すことも可能です!

スープ作りの工夫で売り上げアップ!


肉盛りそばでスープに掛けている原価ってどのくらいかご存知でしょうか?
一般的にガラといわれているものは動物系のものを使っているのでお金がかかっています。豚骨でも鶏ガラでも同じです。
なので原価計算をしたときにスープにお金が掛かっている分、チャーシューを1~2枚しかのせられないということになるんですね。
一方で肉盛りを提供しているところは、基本的にはチャーシューを煮た出汁やお湯でラーメンを作っています。
つまり動物系のガラの仕入れがなくなるので、スープの原価カットが叶うんです。そのためチャーシューをいっぱいのせても採算が取れる仕組みというわけなんですね。
ただ、動物系のガラでとったスープを使っていないので、普通のものに比べると味に深みがないというか厚みが薄い…というマイナス面は避けられません。
それ補うために醤油をちょっと甘くしたり、油をちょっと多くしたりしてカバーし、上にチャーシューをたくさんのせて満足度を上げる方法がとられているのが一般的です。

こんなに変わる!麺で客数アップの実例紹介!

弊社のあるお客様が名古屋でどんぶり屋さんを経営されていて、ラーメンもメニューの1つとして出していました。そのノーマルなラーメンを肉盛りラーメンに変えたところ、今まで1日40人くらいだった来客数が150人くらいに変わったという実話があります。
この肉盛りに切り替えた時の麺をご提案していたんですが、最初に低加水の麺を提案したらイマイチでした。そこでちょっと黄色っぽい中太麺に変えて出したらバチッとハマって人気が出たんです。
今は低加水のストレート麺が流行りではありますが、醤油ラーメンだからといって必ずしも流行りの麺がマッチする訳ではないということを実感しました。
地域性や店舗の特徴に合わせて麺を選び、トッピングも含めて醤油ラーメンを作り上げることがベストなんですね!

シンプル→オリジナルに変化した醤油ラーメン


ラーメンの作り方は、基本的に油とタレを入れてからスープを注ぐのが一般的です。
でも最近は返しとスープを入れて麺を入れ、その上から油を垂らして食すというスタイルも珍しくなくなりました。
この『入れる順番』によってラーメンの味や香りが全然違ってきます。
それぞれのパターンで食べ比べてみればその差は歴然!全然味の雰囲気が変わるんです。
家系ラーメンでもいえることなのですが、最初に鶏油を入れるのか後から入れるのかで全然雰囲気が違うんです。
ちなみに油は味はありませんが香りが強いので、香りを楽しみたい方は後から油を入れるのが効果的です。そのほうが香りを感じやすくなります。

昔から愛される醤油ラーメンは進化を遂げて、シンプルであっさりした印象を覆すオリジナルも変化してきています。
醤油ラーメンに合う麺はコレ!と一概にはいえなくなってきたので、私たちも個々の醤油ラーメンに合うようにスープの特徴を活かせる麺のご提案をさせていただきます。
一つひとつ個性の違う醤油ラーメンに相性のよい麺をバチッとハマらせるお手伝いならぜひ太陽食品にお任せください!